フェイクもリアルも要注意!ムートンコートのお手入れ術
2016.12. 8
冬に必須のアイテム、ムートンコート。リアルムートンはもちろん、フェイクムートンも「熱に弱い」「水に弱い」「光に弱い」などの性質があります。デリケートな素材なので、日々のお手入れがとても大事です。長く愛用できるよう、フェイクムートンもリアルムートンも、しっかりお手入れしましょう。
ムートンコートは最初が肝心!購入後のお手入れとは?
ムートンコートは水に弱いので、購入したらすぐに「防水スプレー」をかけておきましょう。ただし防水スプレーなら何でもOKというわけではありません。必ず「ムートン専用防水スプレー」を使うようにしてください。通常の防水スプレーでは、せっかくの毛並みがへたってしまうこともあるので要注意です。また表裏、両方にかけることもお忘れなく。
防水スプレーの使用については、リアルムートンもフェイクムートンも同じ。どちらのアイテムも最初に必ず使うようにしてください。
ふだんのお手入れは専用ブラシで!
ムートンコートを着用したら、毎回専用ブラシで優しくブラッシングしましょう。簡単に洗濯できるものではありませんが、ホコリや汚れがつきやすい素材でもあります。そのため、着用した後はハンガーなどにかけ、上から下へ丁寧にブラシをかけます。
フェイクムートンの場合、リアルムートンよりも毛が落ちやすい場合があります。万が一ブラッシングで毛が落ちてしまうようなら、軽く振るようにしてホコリなどを落とすようにしましょう。
こんな時どうする?「汚れてしまった場合」
専用アイテムですぐに落とすことが大事です。ローションや消しゴムタイプのものなど、いろいろ販売されているので、活用しましょう。ただし万が一のことを考えて、最初は目立たない場所で試してから行うほうが良いでしょう。ひどい汚れの場合は、リアルムートンは皮革専門のクリーニングに出すほうが安心かもしれません。フェイクムートンの場合、家で洗えるものもありますから、洗濯の表示を確認してください。
こんな時どうする?「雨に濡れてしまった場合」
水に弱いムートンコートですから、雨に濡れるのは厳禁!できれば雨の日の着用は避けたほうが良いでしょう。濡れてしまった場合は、吸水性の良いタオルで軽くたたくようにして水気を拭き取ります。早く乾かしたいからとドライヤーなどを使ってはいけません。水だけではなく熱にも弱いからです。ハンガーにかけ陰干しして、しっかり乾かします。
シーズン後のお手入れで長持ち度が変わる!?
シーズンが終わったら、皮革専門のクリーニング店でケアしてもらうという方も多いでしょう。もっとも安心な方法ではありますが他のアイテムに比べるとクリーニング代は高いようです。家でできるお手入れと、クリーニングに出すときの注意点をご紹介します。
家でできるシーズンオフのお手入れ
通常は以下の手順でお手入れしてから保管すると良いでしょう。
- 専用ブラシで汚れを落とす
- 陰干しして、しっかり乾かす
- 湿気を寄せ付けないよう、不織布カバーをつける
この手順でお手入れをしたら、風通しが良く陽のあたらない場所で保管してください。ハンガーは、お手持ちのムートンコートの肩幅にあったものを選べば、型崩れが防げます。
必ず皮革専門のクリーニング店を利用すること!
ムートン製品は、どのクリーニング店でも対応できるわけではありません。大切なムートンコートをクリーニングに出す場合は、必ず「皮革専門」のところを選ぶようにします。一般のクリーニング店で受ける場合もあるようですが、その場合も下請けの専門に回すことがあるようなので信頼できるお店かどうか、店員さんとしっかり話すことをおすすめします。
信頼できる皮革専門のクリーニング店を見つけたら、「どの汚れが気になるか、色あせたりしないか、風合いを損ねないか」など、クリーニング前に確認し相談しておきましょう。
ムートンコートのクリーニング代は一般的に1万円前後です。お店によっては別料金で撥水加工や消臭加工をしてくれるところもあります。
フェイクムートンを自宅で洗濯する場合の注意点
リアルムートンと違い、フェイクムートンは自宅で洗濯できる場合があります。必ず「洗濯表示」をチェックし、洗えるかどうか確認することから始めてください。表示に従って洗濯しますが、一般的には次のような流れになります。
- ぬるま湯に専用の洗剤を溶かす
- ムートンコートをその中に入れ、優しく押し洗いする
- バスタオルなどで挟み、水気をしっかり取る
- ハンガーにかけ、陰干しでしっかり乾かす
完全に乾いたら、専用の防水スプレーをしておくと、湿気防止にもなります。
おまけ!洗濯表示が平成28年12月から変わります!
平成27年3月31日に消費者庁が発表した「家庭用品品質表示法に基づく繊維製品品質表示規定の改正について」をご存じでしょうか。実は現在、洗濯の絵表示は22種類あるのですが、この改正により記号が変わるとともに41種類に増えます。
たとえば現在はクリーニング表示に「ドライ」などの文字が書かれていますが、新しい表示では「P」「F」がドライクリーニング、「W」がウエットクリーニングなどに変わります。
ムートンコートはお手入れが難しいアイテムですが、正しいお手入れをすることで、長く愛用できます。せっかく購入されたムートンコートを末永くお楽しみいただけるよう、この記事を参考にしていただければと思います。
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