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専門家寄せ植え|プランターで作る「CHIROの四季彩寄せ植え」

ハンギングバスケット3種!初夏の寄せ植え

CHIRO

今年は開花が早い、花色・花持ちが違う、という声が多く聞かれます。

CHIRO庭も例外ではありません。

気温の低い冬が長く続き、短い春から一気に初夏の陽気へ季節が変化しました。

そして、虫たちが動き出す前に、植物は芽吹き一斉に開花しました。

今回は、植物がいきいきと美しいこの季節にぴったり!

初夏の植物をたくさん使って、3種のハンギングバスケットを作りましょう!

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専用のハンギングツリーでハンギングバスケットを3基吊り下げて、空間を効果的に魅せるテクニックをご紹介します。

■今回使用したプランター

ハンギングツリー バスケット3個付き

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ハンギングバスケットは3セットです。

自然素材なので微妙な色の違いがありますが、植物との相性で組み合わせていきます。

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フィルムが張っていて底には穴が開いています。

水はけが良さそうです。

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ハンギングツリーはこのように届きました。

鋼素材なのでしっかりとした作りですが、多少重さがあります。

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柱・ハンギング・脚・大きさの異なるS字フック2個のセットです。

手締めのプラスドライバーを準備しましょう。

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柱にボルトが6個あります。

このボルトを外しますがかたくとまっているので、外しやすくする為にプラスドライバーは長めのものが良いと思います。

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柱にハンギングと脚を差し込みます。

微妙な形状の違いで、差し込めない箇所があるので、差し込めるかどうか試しましょう。

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次にボルト6個を本締めします。

ガタツキが無いように、奥までしっかり締めて。

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ぐらつかず、自立して立つことを確認したら、完成です。


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付属のS字フックで、ハンギングバスケットを高さ違いに吊り下げます。

■3基共通の材料

・鉢底石

・活力剤(水で薄めて使用します)

・オルトラン(害虫予防)

バイオゴールド ストレスゼロの土

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バイオゴールド クラッシック元肥

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【橙色グラデーションのハンギングバスケット】

■使用植物

・ペルシカリア ホワイト 2ポット

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日向から半日陰で管理します。

環境で色味の変化があり、個性的な模様は寄せ植えをシックにまとめます。

とても丈夫で、伸び過ぎたら切り戻して形を整えることが出来ます。

・グラス カレックス ジェネキー 1ポット

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葉が細く繊細で、一年中美しいです。

株分け等で増やすことも出来ます。

日当りを好みます。

・ビンカ ミノール イルミネーション 2ポット

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枝が垂れるのでハンギングバスケットにオススメです。

日向から半日陰で管理します。

常緑で葉が美しいです。春にバイオレットの花が咲きます。

・ペチュニア 八ヶ岳サンライズ 2ポット

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ゴールデンカラーにブラウンの模様が入り、かっこいい花色です。

小輪系で花付きが良いです。日当りを好みます。

花殻はこまめに摘みましょう。茎が徒長したら切り戻します。

・黒葉千両 ダークショコラ 2ポット

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半日陰で管理すると葉色を美しく保てます。真夏の強い陽射しを避けましょう。

6月頃に花が咲き朱色の実が付きます。

・ペチュニア オレンジNEO 2ポット

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花弁が和紙のような中輪系です。花付きが良くイエローからオレンジまで花色の幅があります。

日当りを好みます。花殻はこまめに摘みましょう。

・ゲウム マイタイ 2ポット

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耐寒性多年草。パステル調の花色が美しいです。

日当りを好みとても丈夫です。

■作り方

STEP1

植物のポット苗は活力剤を薄めた液に浸して準備します。

ポット苗を実際に並べて植物の配置を確認しておきましょう。

STEP2

ビンカ、カレックス、ペルシカリアを株分けします。

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ペルシカリアは根がびっしり回っていました。

このような時、ペルシカリアのように丈夫であればハサミで切り込みを入れて株分けします。

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STEP3

鉢底石、培養土(土に元肥・オルトランを適宜混ぜたもの)を入れます。

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STEP4

ゲウムをポットから出し、軽く土を落としてハンギングバスケットの中央にずらして配置します。

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STEP5

黒葉千両の余分な土を落とし、ゲウムと互い違いに配置します。

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STEP6

株分けしたカレックスを黒葉千両の横に配置します。

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STEP7

株分けしたビンカを4方向に縁から垂らすように配置します。

短い茎は立ち上げて他の植物の間から出すようにしましょう。

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STEP8

2種類のペチュニアは色彩が隣り合わせにならないように、バランスを見て縁に配置します。

外に傾けるようにすると良いです。

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STEP9

株分けしたペルシカリアを縁に配置したペチュニアやビンカ、カレックスの間にバランスを見て配置します。

植物の株間に培養土をしっかり入れます。棒で軽くつつきながら行うと、隙間無く培養土が入ります。

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橙色グラデーションのハンギングバスケット、完成です!!


【紫色グラデーションのハンギングバスケット】

■使用植物

・ブルーデージー アズールブルー 2ポット 

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日当りと風通しを好みます。真夏の強い陽射しを避けましょう。

初夏と秋に開花します。

花殻はこまめに摘みましょう。

・ツルニチニチソウ 2ポット

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日当りか半日陰を好みます。

一年を通して薄青色の花を咲かせます。


・フロックス シュガースター 3ポット

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一年草、花殻をこまめに摘むと長持ちします。

咲き進むにつれて紫から青色に変化していきます。

日当りで管理しましょう。

・アゲランタム 2ポット

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寒さに弱いので一年草の扱いです。

蒸れに弱いので、風通しの良い環境で管理しましょう。

日当りを好みます。

こまめに花殻を摘みましょう。

・ペンステモン パープルライラック 1ポット

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耐寒性多年草です。

多湿を嫌うので日当りが良く風通しの良い場所で管理しましょう。

・ニゲラ ブルースター 3ポット

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一年草で新品種です。

日当りを好みます。花姿は美しく人目を引きます。

■作り方

STEP1

橙色グラデーションの寄せ植えと同様に、植え込む前は活力剤を薄めた液に浸しておきます。

そして、ポット苗を並べて配置の確認をしましょう。

STEP2

ツルニチニチソウを株分けします。

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STEP3

鉢底石、培養土(土に元肥・オルトランを適宜混ぜたもの)をハンギングバスケットに入れます。

フロックスをポットから出し、軽く土を落して中央に配置します。

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STEP4

ニゲラをポットから出し、土を軽く落として、前方と後方にやや外に傾けて配置します。

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STEP5

アゲランタムの土を軽く落とし、中央に配置したフロックスの間に配置します。

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STEP6

ペンステモンとブルーデージーの土を軽く落とし、前方右や後方の開いている場所に配置します。

隣同士に同じ植物がこないように、混ぜ込むようなイメージで。

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STEP7

株分けしたツルニチニチソウをバランスを見て縁から垂らすように入れ込みます。

茎のうちの数本は中央に向けましょう。

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植物の間に培養土を入れます。

他と同様に、棒でつつきながら行ってください。

紫色グラデーションのハンギングバスケット、完成です!!


【桃色グラデーションのハンギングバスケット】

■使用植物

・斑入りワイヤープランツ 2ポット

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日当りや半日陰で管理します。とても丈夫で生育旺盛です。

乾燥に弱いので水切れに注意しましょう。

丸く模様の入った葉は、寄せ植えのアクセントに最適です。

・スーパーベナ ピーチソルベ 2ポット

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花後は切り戻しをすると晩秋まで花を楽しめます。

日当りと風通しを好みます。

・アニソドンティア スプリング ピクシー 3ポット

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日当りで管理しましょう。真夏の強い陽射しは避けます。

茎が細く長いので風に揺れる姿が美しいです。

花後の枝も常緑低木として楽しめます。

・カスミソウ エアリア ピンクシャワー 3ポット

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宿根草で、切り戻すと何度も花が楽しめます。

日向で管理しましょう。真夏の暑さには弱いので注意が必要です。

花が咲き終わったら、花茎は株元まで切り戻します。

・オレガノ マルゲリータ 3ポット

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ライムカラーとゴールドカラーの鮮やかな葉色です。

蒸れに弱いので風通しのいい環境で管理しましょう。

日当りを好みます。

■作り方

STEP1

植物のポット苗は活力剤を薄めた液に浸して準備します。

ポット苗を実際に並べて植物の配置を確認しておきましょう。

STEP2

ワイヤープランツを株分けします。

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STEP3

鉢底石、培養土(土に元肥・オルトランを適宜混ぜたもの)をハンギングバスケットに入れます。

アニソドンティアをポットから出し余分な土を落とします。

株元から広がっているので、2株を絡ますようにして配置します。

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STEP4

バーベナの土を軽く落とし、前方後方それぞれに配置します。

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STEP5

オレガノの土を軽く落とし、左右に配置します。

やや外に傾けるようにしましょう。

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STEP6

カスミソウの土を落とし、オレガノとバーベナの間にそれぞれ配置します。

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STEP7

株分けしたワイヤープランツをバランスを見て隙間に入れ込みます。

植物の間に培養土を棒でつつきながら入れ、形を整えます。

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桃色グラデーションのハンギングバスケット、完成です!!



■ポイント

【橙色グラデーションのハンギングバスケット】は淡い花色に個性的な模様の入った葉ものをアクセントに使っています。

花と葉の配置でバランス良くすることが大切です。

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【紫色グラデーションのハンギングバスケット】はブルーデージーの配置で印象が変わります。

偏らず、どの方向から見てもブルーデージーが見えるようにしましょう。

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【桃色グラデーションのハンギングバスケット】は株元が寂しくならないように植物同士を絡ませましょう。

切り戻しを一度に行うと生長するまで寂しくなってしまうので、時間差で少しずつ行うことがポイントです。

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■コメント

制作中、多くの方に声をかけられました。

「華やかですね!」「素敵ですね!」「桃色が好きです!」「私は橙!」「紫色は涼しげですね!」

この反響の多さに驚きました。いくつになっても、褒めていただけると嬉しいものです!

3種のハンギングバスケットは単体ではもちろん、ハンギングツリーに3基あわせて吊すことを考え制作しました。

それぞれ個性がありながら、あわせてもうるさくならないよう工夫しています。

花色は淡く彩度を抑え、引き立て役を葉ものにして繋がりと動きを出しました。

初夏のハンギングバスケット、是非作ってみてください。

CHIRO

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■ガーデンスタイリングスタッフより

今回はバスケットが3つ飾れるハンギングツリーを使った寄せ植えをご紹介いただきました。3種類ともそれぞれの花色が織りなすグラデーションがとても美しい寄せ植えですね。花形の違いや、効果的に配された葉ものの色・柄など、全方位どこから見ても楽しめます♪みなさんもぜひ参考にして、初夏を迎える素敵な寄せ植えに挑戦してみてくださいね!


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CHIRO

寄せ植え作家。 寄せ植えの制作販売、寄せ植え講師、店舗装飾、コラム執筆、寄せ植え監修など『寄せ植え屋 CHIRO』として活動中。 ブログ『CHIROのお庭しごと』で寄せ植えやガーデンの情報を発信。 掲載誌『園芸ガイド』など。

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