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専門家吉谷桂子のガーデンダイアリー ~花と緑と豊かに暮らすガーデニング手帖~

ホリスティック・ホリデー(の思い出)&アレロパシー

吉谷桂子

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いよいよ7月も終わりに近づいているのに、......毎日雨ですね。それもかなり強い雨が降ったりしています。

そして突然青空が見えたと思うと、また空が暗くなってカミナリ。写真は今日の私のルーフガーデンから。

雨が多すぎてルーフガーデンにもヤブ蚊が発生。

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連休関係なく毎日仕事に追われ、もとより、どこかに旅行も余暇を生かしたお出かけなども、到底できない今なので

とにかく、ひたすら仕事の山を登坂中。来年の春に結果を見るべきこと、今、図面と発注の嵐は続く。

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イギリスでも体験済みですが、毎日毎日太陽にあたらないでいると、うつ病になるそうで。

なので、少しでもウツっぽくなるのを避けるためには、アロマセラピィやちょっと美味しいもの(それは太る!)

と、家ヨガ。ちょっと筋肉使ってスクワット。

身体面だけでなく、精神や霊気などを含めた全体を治療の対象としてホリスティック・アプローチの対策。

なにかできないか。でも、今、雨とヤブ蚊で庭仕事もかなりキツイし。

ホリスティックとは「全体的な」というような意味にに由来する言葉で、最近は 

Holistic approach という言葉。日本でも耳にするようになりました。

直訳すると、全体的な対処法、..アプローチという意味になるのかなあ。

適切な英語訳がイマイチで、いつもすみません。

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心とカラダの心身一体的なアプローチをさすのだと思うのですが、去年の6月に滞在した

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イギリス、コッツウォルズのハニーサックルコテージにいた4日間では、自分自身がイメージする

ホリスティックの気分、あれがそうだったなあと、その体験を思い出して想像の世界へ。

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もちろん、私が話題にしていることは、医療とは少し違う意味でのホリスティック。

自分にとっての心身の癒しがどういうものなのか、そのビジョンがはっきりとしたのが、本当にあの場所だった。

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ハニーサックル・コテージ。

返す返すも惜しいと感じているのが、白いターバン姿の、みるからにそれらしきインド人ヨギーが歩いていたのですが

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次回、行けたら、次回は、絶対にヨガのクラスに入りたい。ヨガって、本当に気持ちいいです。

日本でヨガに通い始めて1年以上が経過していたのに、コロナ禍でそのヨガの教室も2月に退会届を。でも今は自宅で。

それから The Newt in Somerset のガーデンシェッド・セラピーも強力でした。

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セラピストからは、数種類の精油の香りから、欲しいと感じた種類を選ぶように勧められる。

「これが好き」と、ローズマリー等ほかを選ぶと

「あなたは今、ちょっと疲れているからエネルギーが欲しいのね」と、言われた。

施術後には、その疲れが吹っ飛んで行き、新たなエネルギーがみなぎるような気がした。

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今日は英語イコカルのZoom配信講座。私としては、最高に有意義で勉強になりました。

Gardens Illustrated の、Issue No. 288。私の家には今月届いたばかりの最新刊。

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p.46 -49 のグレートディクスターの記事とp.78 -87 のLessons for us all フランスのドライガーデン

JARDIN SEC の記事を日本語で解説。

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グレートディクスターの生物多様性についても大変面白かったのですが、

いろいろやっぱりそうだろうなと長年、クリストファー・ロイド氏が生きていた時代から

あの庭を見てきた私としてはなるほど的な。

しかし、知らない人が聞いたらよくわからない話も多かったかもしれない。

シャギーな庭。

と昔からいわれていたその面目躍如な事実でもありました。

We hadn't gardened specifically for biodiversity-it was just here as a by-product.

by-product=副産物

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さまざまな植物を無農薬で育てている庭には、豊かな生物多様性が生じている。

それを特別に目的にしてガーデンドしたわけではなかったが、それが副産物としてここに現れた話。

面白かったです。

昆虫、クモや蜂など、さまざまなサーベイヤーがいるのもイギリスらしいです。

さて今日、知った言葉「Allelopathy アレロパシー」

またこの言葉を知ると知らないとじゃ、これからのガーデニングにも差が出るだろうと思いました。

というかそのようにできないのかとずっと思っていたからで。

ある種の植物が他の植物の生長を抑える物質を放出したり、あるいは動物や微生物を防いだり、あるいは引き寄せたりする効果の総称だそうで。

それがたとえば、フロミスや一定のサルビアにもあるそうです。アレロパシー効果としては雑草の繁殖を抑制できたり

私は今後進めていきたい植物のコロニーにむけては、 アレロパシー効果によって自種群落を構成することを意図していたので、そのアイデアは

今後の参考になりそうです。

フロミスルッセリアナ。植えたい。と、この秋の設計にまた新たな計画。しかし、この宿根草は湿っぽい場所ではすぐに消えてしまう。

Gardens Illustrated 今のイギリスのガーデン・トレンドがよくわかるので

1992年5月の創刊号から購読(そもそもこの雑誌が登場したこと自体がガーデントレンドの新たな幕開けと

感じた。日本でBISES 誌が登場したみたいに)、しかし、自分以外で、しかも自分のレベルとは

比較にならない英語力を持った田辺ガーデナーの翻訳は、膝を打つことだらけでワクワクの連続でした。

今までも辞書片手に読んでいましたけれども、これほど深い読解はできていなかったのを思い知る。

ちょこっとしか読んでないで。

それで購読から28年も経ってるなんて、ゾッとするし、驚くけれども。とにかく面白かったでした。

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写真は昨日はままつフラワーパークから幸せの青い蜂の写真のおすそ分け。

小澤さん経由、アチコさんから。アガスターシェにやってくるんだなあ。見てみたい。

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もっと書きたいのですが、今月中が締め切りの山が峠、それにしても、イギリスは

ガーデニングの先進国。ですから、毎月提供されるこの手の素晴らしい知識教養。

今年はイギリスに行けないので、その分、自宅配信で勉強ができるとありがたい。

また次回も配信があるようですから、イギリスの庭を訪ねた事がある方はぜひ!

深く知ってもっと楽しめるはずです。


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吉谷桂子

英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。7年間英国に在住した経験を生かしたガーデンライフを提案。さまざまなイベントや雑誌などに出演するほか講師を務め、著書も多数。また国際バラとガーデニングショウやレストランなどの植栽デザインを担当。2013年春にファッションブランド「Shade」を立ち上げた。


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