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専門家「風景」をつくるガーデニング術

ガーデン・DIYのススメ パート1(石編)

居場英則

前回の記事で、我が家の庭のビフォー&アフターについて書きましたが、ガーデン・リフォームにあたって、

出来る限り「自分で出来そうなことは自分でやってみる」という方針を立てました。

自分で試行錯誤しながらDIYでつくる方が楽しそうだし、費用的にもリーズナブルに済むということも

ありますしね(汗)。

とはいえ、もともとDIYなどほとんどしたことがなかったので、ちゃんとできるか多少不安はありましたが、

今ではネットでいろいろ調べごともできるので、他の方がブログなどで紹介されているのを拝見し、

勉強させてもらうと、意外に何でもできてしまうことに気付きました(笑)。

今回は、自分自身でやってみたDIY作業の中から、石を使ったガーデンの改修についていくつか紹介してみます。

● 大株のユキヤナギの足元を豪華に魅せる丹波石積みの花壇

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こちらは、我が家の前庭で、前面道路に一番近い花壇です。

ここには我が家のシンボルツリーの株立ち樹形のエゴノキを植えていますが、

そのエゴノキの両側に、以前、庭の別の場所に植えていた大株のユキヤナギを2株、この場所に移植しました。

ユキヤナギはバラやチューリップが咲く前の4月上旬に春を呼ぶ花として、

軽やかで美しい白い花を咲かせてくれます。

この大株のユキヤナギを寄り魅力的に魅せるために、この花壇は、地面より20センチほど上げて、

レイズドベッドにしてあります。

●モルタルで固定せず、ただ積み上げるだけの石段

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こちらが、その石積み部分のアップです。

丹波石という本物の石を使っています。

工業製品ではなく、自然のものを使うことで、よりナチュラルに仕上がりますし、

時間の経過とともに苔むし、風合いが出て来るのが好きです。

この丹波石を2段、高さにして20センチほど積み上げているのですが、

セメントやモルタルを一切使わず、ただ載せているだけです。

石の凹凸を見ながら、うまく組み合わせて固定しています。

なので、施工も簡単。

飽きて模様替えをしたくなってもすぐに解体できてしまいます。

四角形の花壇にシンボルツリーを取り囲むように円弧状に石を積み上げることで、円弧の外側にもスペースが出来、

そこにはパンジーやビオラ、その他、宿根草などを植え込み、石積みの内外で段差ができることで、

立体感のある花壇になります。

●石をランダムに積み上げてロックガーデンをつくる

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シンボルツリーを植えている花壇の小壁の裏側にも、同じ丹波石を使った小さな庭をデザインしています。

こちらも先ほどと同様、セメントなどを一切使わず、ただ単に土を盛り上げて、

その中に丹波石をランダムに配置したロックガーデンとしました。

石を自然な感じで積み上げるにはセンスが求められるかもしれませんが(汗)、結構、適当に置いて行きました。

手前と奥で30センチくらいの高低差をつけながら、斜面状に石を配置します。

この時、石を詰めすぎず、隙間を空けながら積んで行きます。

●宿根草のアジュガがつくる青紫色の森

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石を積み上げたロックガーデンの隙間に、宿根草のアジュガを植えています。

アジュガは春になると、ブルーの花を穂状につけ、それが林立するように咲きます。

目線をぐっと下げてグランドレベルで見てみると、ロックガーデンが山肌に覆う岩石のように見え、

その間に青紫色のアジュガの花がまるで森の木々の見えます。

まるで小人になって、アジュガの森に迷い込んだかのようなファンタジーの世界に浸れますよ(笑)。

●使う素材はなるべく統一して、ナチュラルに見せる

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こちらは、同じく我が家の前庭、玄関アプローチ脇の花壇スペースです。

この花壇にも同じ丹波石を使って、立体的に演出しています。

段々に石を積んで行くことで、花壇スペースを細分化し、そのスペース毎に植える植物を変えることができます。

また、同じ素材を使うことで、庭の統一感を演出でき、よりナチュラルに見せることができると思います。

この場所も石をただ置いただけ(積み重ねただけ)でつくっています。

●遊び心を加える

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こちらは、玄関アプローチ脇の、丹波石を並べてつくった花壇の一部です。

その花壇の中にひとつだけ、穴の開いた軽石を置いてみました。

石の種類は違いますが、丹波石も軽石も色が似ているので、横に並べておいても違和感はありません。

その軽石の穴に、可愛らしい多肉植物を植えてみました。

こういった遊び心も庭づくりには欠かせないですね(笑)。

●時には大掛かりなDIY工事にもチャレンジ

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こちらは、我が家の前庭ですが、ガーデン・リフォーム前の様子です。

車を2台停めれるように、前庭の花壇の一部を撤去して、駐車スペースを広げることになりました。

ブロック塀の解体・撤去は、解体業者さんに頼みましたが、

その後の、床の改修工事はDIYで実施することにしました。

●試行錯誤することも庭づくりの醍醐味

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車のタイヤが通る部分は、大きな荷重もかかり、沈み込まないような対策が必要です。

かといって、専門業者さんでないとできないほどのものではありません。

ホームセンターで、サビミカゲ石の石板を何枚か買って来て、それを敷いて、車路をつくります。

砕石を敷いて転圧し、その上からバサモルタルを盛り、その上に石板を設置していきます。

今はネットでいろんな情報が簡単に手に入りますから、いろんな方が実施されている方法を参考にしながら、

自分でも出来そうな手段を選んで施工すれば、意外に簡単にできますよ。

●DIY工事でする部分と専門業者さんに依頼する部分を分ける

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こちらは我が家の中庭です。

ガーデン・リフォームを実施する前の荒れた状態です(汗)。

ここは隣接する住宅の影になるため、シェードガーデンとしてつくり直します。

以前から植えていた中庭のシンボルツリーはシラカシという常緑樹だったため、

少し重い雰囲気となっていました。

ガーデン・リフォームで、高木を入れ替える際、このシラカシを

中庭の別の場所に移植しました。

さすがにこの高木を移植するのは、DIYでは出来ないため、造園業者さんに

お願いしました。

その代わりに、このシェードガーデンの足元のデザインは、DIY工事で実施する

ことにしました。

●日当りの悪い中庭を、「石庭」というシェードガーデンにつくり変える

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この中庭のシンボルツリーとして、枝や葉の軽やかな落葉樹で、株立ち樹形のコハウチワカエデを選びました。

そのコハウチワカエデの足元に、これまで庭のあちこちに適当に置かれていた石を使って

「石庭」をつくることにしました。

祖父が「名石」と呼ばれる風合いのある石を集めていたようで、以前住んでいた家の庭にあったものを

今の家持って来ていましたが、これまで出番がありませんでした。

この石を、枯山水庭園風に配置して「石庭」をデザインしてみました(汗)。

それぞれの石に、家族のイメージを重ねながら置いて行きました。

また、土の部分には、サビミカゲ石の砂利を敷き詰めて、白砂のような雰囲気にしています。

実際には、この砂利の下に、宿根草のギボウシを何株も植え込んでいるので、

春になるとグランドカバーの緑に覆われる庭に変わっていきます。

こういったところにも、遊び心を入れてみました(笑)。

ガーデン・リフォームと言えば、大掛かりな庭の改修というイメージもありますが、

自分出来ることは自分でしながら、小さなことを積み重ねて行けば、

ずいぶんと雰囲気は変えられるのではないでしょうか?

また、その中に自分らしいセンスや遊び心を取り入れていくことで、

庭はより豊かなものになって行くのではないでしょうか?


次回は我が家のガーデン・DIY パート2、木を使ったDIY作業を紹介させていただこうと思っています。


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居場英則

『進化する庭、変わる庭』がテーマ。本業は街づくりコンサルタント、一級建築士、一級造園施工管理技士、登録ランドスケープアーキテクト(RLA)。土面の殆どない庭で、現在約120種類のバラと、紫陽花、クレマチス、クリスマスローズ、チューリップ、芍薬等を育成中。僕が自身の庭を創り変える過程で気づいたこと。それは、植物の持つデザイン性と無限の可能。そして、都市部の限定的な庭でも、立体的な空間使用、多彩な色遣い、四季の植栽の工夫で、『風景をデザインできる』ということ。個々の庭を変えることで、街の風景も変えられるはず…。『庭を変え、街の風景を変えること』が僕の人生の目標、ライフワーク。ーー庭を変えていくことで人生も変えていくchange my garden/change my lifeーー

個人ブログChange My Garden

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