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専門家「風景」をつくるガーデニング術

「水がじんわりと染み出し、植物が鉢の外側で育つ」と話題のセラミックプランター「tevaplanter」を使ってみる

居場英則

毎日蒸し暑い日が続きますね。

さて、クラウドファウンディングで「1日で目標金額を達成」したと話題の、イタリア製のセラミックプランター

「Tevaplanter」はご存じでしょうか?

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実は、昨年2024年の5月より、クラウドファウンディングサービス「Kibidango」にて、このプランターが

発売されていたのは、SNSなどで見ていて知っていたのですが、その時は、販売価格が少々高いこともあって、

購入するには至らなかったのですが、その後、クラウドファウンディングではなく「Kibidango」の販売サイトで

普通に購入することができるようになっていたため、ガーデンデザイナーとして、どんな製品なのか、

とても興味深かったし、どんな風に植物が育つのか、実際に今回に使ってみたいと思ったので、

思い切って購入しました。

今回は、そのあたりのことを書いてみようと思います。

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意を決して、販売サイトから、色違いで2つ購入すると、翌日にはもう自宅に届きました。

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段ボールを開けると、こんな感じ。

丁寧な梱包がされていました。

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中身を取り出すと、「Tevaplanter」本体が2つ(色違いで、グレー色とテラコッタ色)」と、それに対応した

「Big Base」というオプション購入できる少し大きめの鉢皿の箱が入っていました。

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「Tevaplanter」の箱を開けてみると、こんな感じ。

中身のセラミックプランターが衝撃で破損しないように、ピッタリサイズのカバー材で守られていました。

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そのカバー材(緩衝材)を取り払うと、グレー色とテラコッタ色の2種類のセラミックプランターの本体が

姿を現しました。

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まるで高級ワインの瓶が納められているかのような演出で、度肝を抜かれました。

また、細かな凹凸の表面がとても美しく、プロダクト(製品)としての完成度の高さを感じます。

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まず、テラコッタ色の「Tevaplanter」の方から。

中央に筒のようなフォルムをした本体、左側に鉢皿、右側に蓋がセットになっています。

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中身をすべて取り出してみました。

円筒型の本体と、鉢皿、そして蓋が同じ素材で作られています。

それ以外に、取り扱い説明書(ガイドブック)と、謎の黒い輪ゴムのようなものは数点入っていました。

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こちらは、オプション販売で同時購入した「Big Base」。

こちらも梱包を解くと、鉢皿と同じ径にくりぬかれた段ボールにピタリと嵌って納められていました。

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中身を取り出すと、こんな感じ。

「Tevaplanter」本体に同梱されている鉢皿に比べると、かなり大きな鉢皿です。

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グレー色(正確には、スレートグレー色)の方も、箱から取り出してみました。

サイズは、思っていたよりかなり小さくコンパクトなものでした。

やはり一番の特徴は、この表面の平行四辺形の凹凸でしょうか?

一般的なテラコッタ鉢とは全く印象が異なります。

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少し倒して底面も見てみます。

底面には、注意喚起のシールが貼ってあり、この「Tevaplanter」は、食器としての利用はできません、

また、これで育てる植物は食用にできませんという記載かと思います。

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グレー色の方も、本体に同梱されていた鉢皿と蓋、ゴムバンド、

ガイドブックを取り出しました。

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それらをセットしてみます。

高さは約23㎝と、写真で見るより実際はかなりコンパクトです。

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テラコッタ色、スレートグレー色の2色を並べてみました。

この凹凸のあるセラミックプランターの側面に植物を貼り付けるのですが、

地の色が違うので、同じ植物を貼り付けても、結構印象が変わるように思います。

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本体は、上部に行くほど細くなる特徴的なフォルムをしています。

また、頂部には蓋が付いているのも、このセラミックプランターの特異な部分です。

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同梱されているガイドブック(取扱説明書)です。

英語のみの表記ですが、イラストが描かれているため、概ね絵を見れば内容は分かるかと思います。

確か、Kibidangoの「Tevaplanter」のサイトに、和文での説明が出ていたと思います。

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「Tevaplanter」の最大の特徴は、鉢の中に水を貯めることができるということ。

筒状の鉢の中に、水を7分目くらいまで注いでみました。

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しばらく放置すると、鉢の中の水が、じんわりと表面に染み出てきます。

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今回、この「Tevaplanter」で育ててみようと思っているのが、こちら↑の植物。

テラコッタ色の鉢とグレーの鉢と、両方に同じ植物を貼り付けてみようと思います。

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その植物は、ホームセンターで売っていた「ハートファン」という植物です。

今まで育てたことがない植物ですが、説明書きによると、湿度を好む植物らしいので、

この「Tevaplanter」に合うのではないかと思いました。

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まず、大まかにポットの土をほぐして、根を出させます。

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その後、バケツに張った温水の中で、ゆっくり根にまとわりついている土を落としていきます。

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土はほぼ洗い落とせたと思いますが、元々、根は茎と同じような黒っぽい色をしているようです。

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取り出してみるとこんな感じ。

よく見ると、根は茶色っぽいですね。

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筒(鉢)の中に水を入れて、だいぶん時間が経つと、

鉢の外側全体的に湿っているような状態になります。

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土を落とした植物を、この「Tevaplanter」の側面に着床させるのですが、

当初は、人為的に鉢にくっつけるために、付属のこの黒い輪ゴムを使います。

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まず、何本か先に輪ゴムを「Tevaplanter」に巻き付けておきます。

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そこの植物(今回の場合、根を洗ったハートファン)を、輪ゴムに挟むようにして、

「Tevaplanter」に貼り付けます。

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主に、株元や根の先端部に輪ゴムを引っ掛けて、表面に張り付くようにしました。

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テラコッタ色の「Tevaplanter」にも、同様にハートファンを貼り付けました。

一応、これで作業は終わりです。

あとは、数日ごとに、筒(鉢)の中の水を入れ替えるだけ、とのことです。

うまく行けば、日常のメンテナンスは非常に楽になりますし、

見た目にもインパクトがあって良いです。

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数日後、他の植物を「Tevaplanter」に張り付けるべく、再チャレンジしました。

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今回は、シダ植物(左側)とラン(右側)です。

どちらも、キレイに根を洗って土を落としました。

ランの根は白根で太いですが、シダの方は根が黒く細いです。

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いきなりですが、ランをグレーの「Tevaplanter」に張り付けてみました。

もともとポット苗で売っていたものなので、根にボリュームがあり、

全ての根が「Tevaplanter」に張り付くわけではないのですが、

なるべく根に水分が行くように、根を広げて貼り付けました。

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実は、シダとラン以外にもコケ植物も、少し前に張り付けていました。

こちらも、ポット苗だったので、こんもりとボリュームがあるまま

無理やり「Tevaplanter」の側面に張り付けました。

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シダの方は、こんな感じで壁面に貼りつきました。

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テラコッタ色の「Tevaplanter」にも同じように、植物を貼り付けました。

ほぼ同じ植物をテラコッタ色とグレーの2つの「Tevaplanter」に張り付けました。

これらを別々の場所、別々の環境に置いて育ててみようと思います。

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少し前に張り付けた「ハートファン」の様子。

瑞々しかった葉っぱが少し萎縮してきました。

「Tevaplanter」の底に近い方に張り付けたので、

常時水分があるエリアなのですが、根の活着が難しいのかもしれません。

しばらく様子を見てみることにします。

うまく育てられるか分かりませんが、また時々状況をレポートできればと

思っています。

乞うご期待!


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居場英則

『進化する庭、変わる庭』がテーマ。本業は街づくりコンサルタント、一級建築士、一級造園施工管理技士、登録ランドスケープアーキテクト(RLA)。土面の殆どない庭で、現在約120種類のバラと、紫陽花、クレマチス、クリスマスローズ、チューリップ、芍薬等を育成中。僕が自身の庭を創り変える過程で気づいたこと。それは、植物の持つデザイン性と無限の可能。そして、都市部の限定的な庭でも、立体的な空間使用、多彩な色遣い、四季の植栽の工夫で、『風景をデザインできる』ということ。個々の庭を変えることで、街の風景も変えられるはず…。『庭を変え、街の風景を変えること』が僕の人生の目標、ライフワーク。ーー庭を変えていくことで人生も変えていくchange my garden/change my lifeーー

個人ブログChange My Garden

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