お庭からベランダ、エクステリアなどガーデニング回りをスタイリッシュに演出

 

初めてのイギリス旅行なら、間違いなく初夏の5月下旬から7月上旬頃がおすすめですが、他の季節もそれぞれに魅力があります。

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春は、球根の花が咲き乱れる庭を中心に、新緑の美しいイギリスの景色全体。

春が来て機嫌の良いイギリスのひとたち。

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夏は夏至以降のお天気とイングリッシュガーデン花盛り。写真はシャーロット・ストリート・ホテル。時間は午後、9時すぎ。夏はいつまでも明るくて1日が長く感じられる。

秋も美しい。急に日暮れが早まり、暗い時間が増えるけれども。

紅葉というより黄色く色づくイギリスの景色全体。もちろん、ナチュラリスティックの庭が増えて見るべきガーデン山盛り。

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冬は、モノトーンではあるけれども、自然界がもたらす独自の美しさ。に加えて、ロンドンの街のクリスマスとお買い物の楽しさと、ホテルの価格も Off Peak で冬のほうが泊まりやすく空いている。

(ただし年末はOffではないし、空いてはいない)混んでいる状況が嫌いな私が、冬のイギリスを好きなのもそこかもしれない。そして、花の満開ではないけれども、見るべき庭もいろいろあり。

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そして、なんと言っても、庭は屋外ですが、屋内インテリアを見学する楽しさや時間的な落ち着きは、冬にあり!

ということで、冬のロンドンが魅力的。「冬に来るなんて、物好きね」という声もあるし、住んでいる時は若干、冬のロンドンを抜け出すことを考えてばかりでしたが。冬は冬で、とても、素敵なのです。

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ホテルのインテリアをデザイン・ミュージアムのように捉え、そこにたとえ、2〜3日でも、暮らすような体験ができることは、デザイナーという仕事をする私にとって、最大の栄養です。

冬はあちらこちらを動きまわらずに長い時間をひとりでホテルで過ごすという勉強ができる。

ファーニッシングの伝統については、また機会のある時に描きたいのですが、実に日本にはない、イギリスやフランスの室内装飾に欠かせないもの。その、ファーニッシングを余すところなく見ることができる。

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写真は、ケンジントンにあるブレイクス。インテリア・デザイナーとして一世を風靡したアヌーシュカ・ヘンペルさんの代表作のホテル。私が泊まった部屋は若干大人しく私好みで選ばせていただいたが、他はもっと目がチカチカするような部屋あり。昔、1990年代の始めに大いに話題になった。

https://www.vogue.co.jp/lifestyle/hotels/blakes-hotel-london

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私がここを訪ねたのも、もう、10数年前。そのころのカメラはまだ薄暗い場所の写真を上手に撮れなかったのと、もう10数年前ともなるとデジタル画像が欠損したものもあって。良い写真がないのですが、泊まるデザイン・ミュージアム。

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ただ、21世紀になり、もっと違った世界が登場。さらに快適だし、楽しいのがキット・ケンプがデザインするファームデール傘下のホテル。やはり、女性がデザインするインテリアは独特に快適。ブレイクスにもそんなところがありましたが、写真は、ニューヨークのクロスビー・ストリート・ホテル。

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この写真は、中学生だった息子とのニューヨーク旅行で。

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ニューヨークらしい活気のあるホテルの色彩感覚が、刺激になりました。

立地も完璧なソーホーエリア。今はなき、DEAN &DELUCAまで歩いて3分のところ。

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こちらは、ロンドンの同じグループの、ロンドンにもソーホーがあり、ここはノース・ソーホーにある前述のシャーロット・ストリート・ホテルです。キット・ケンプのデザインによく出てくるアジア風は影を潜めかなりイングリッシュ。

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ロンドンのやや東にあるソーホー寄りで、オックスフォードストリートの北側。

若干、立地条件は完璧に便利といえませんが、インテリアはとてもチャーミング。

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友人の泊まった部屋。調度品のバランスが完璧。

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この時、私が泊まった部屋。落ち着き感は抜群でこのグループのホテルの全ての部屋についているボディのトルソーはここに明日のコーディネートをかけたりと。

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とても便利で実は私もトルソーを便利に使っています。この写真、今はないShade のブログに載せたことがあるかもしれませんが。

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また、さらに話題になったのが、このハムヤードでした。

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とても日常の暮らしでは使わない洗練されたオペラピンクのフロア。

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実は、ゲストルームも同じ壁紙。でも、他の部屋は全部ブルーだったり。

去年の冬に旅行したときは、予算のこともあってここを選べませんでしたが、やはり、後から思うとここはすごい。広さとかは関係なくて。IMG_3788.jpeg

ルーフトップガーデンのついたケンジントンのホテルを。迷いに迷って選んだのでしたが、

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室内は、微妙にあちらこちらが...。この価格なら、あっちにすればよかったとか、それともあっちだったとか。難しいものです。

インテリアの素材感やそのクオリティやデザインのアイデアなど。やはり住んで楽しむミュージアムと捉えるホテル。それは、人生にとって、美しい印象や良い雰囲気の中に自分が2日でも3日でも、できれば4日5日でも...心と体にきっといつまでも残る「どこか」をずっと探している。

ただし、基本は自宅。そうなるといつだって、掃除整理整頓、片付けが重要!それが追いつかないのでストレスもある。どこかで、ホテルではそれをしなくて済む「安らぎの数日」でもあるのですよね。

(続く)


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吉谷桂子

英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。7年間英国に在住した経験を生かしたガーデンライフを提案。さまざまなイベントや雑誌などに出演するほか講師を務め、著書も多数。また国際バラとガーデニングショウやレストランなどの植栽デザインを担当。2013年春にファッションブランド「Shade」を立ち上げた。


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