2016.3.23 / ベランダをガーデンにかえる4つのステップ
そこで過ごすことを考慮した心地よさのための演出や、すぐそばにある室内とのつながりを意識したレイアウトと素材選びも肝心です。
部屋のようにくつろげる空間を仕立てるためヒントを「床」「壁」「植栽」「収納」の4つのステップに分けてご紹介致します。
まず、はじめのファーストステップ「床」。
多くのベランダの床面はコンクリートや防水塗装など、無機質な印象の素材で覆われています。
また、そのまま鉢を置いてしまうと素材の特性上、熱が伝わりやすく冷めにくいたため、植物に悪影響を与えてしまうことも。
床面はベランダの中でも一番面積をとり、目に入ってくるので、全体の印象を決定づける役割を担っています。
スタイルに合わせて床材の素材やデザインを選び、植物となじむ空間をつくりましょう。
木製やテラコッタなど、バラエティ豊かなパネル式の床材が市販されています。
ベランダには重量制限が設けられているので、管理規定を事前にチェックして床材を選びましょう。
■基礎づくり
事前に床面の掃除をして床材を敷き詰めます。
パネル式デッキは床を傷つけない加工が施されているので、そのまま敷くことが可能。
レンガなどを直接置く場合は防水シートなどを敷くとよいでしょう。
排水溝も含めて、床面のゴミを取り除きましょう。水を流せない場合は雑巾で水ぶきしてもOK。
メジャーを使って、ベランダの床材を敷きたい部分の縦、横の長さを測っておきます。
[用意するパネルの数の目安]
市販のパネルは、30cm角、45cm角、50cm角のサイズが多く出まわっています。
施工時に不足がないように、敷きたい床材のサイズも事前に確認しておきましょう。
縦1.2m×横2.1mの場合、30cm角のパネルは28枚必要になる。
■床材選び
市販のパネル式の床材は、設置が簡単にできる連結パネルがついているものが多く、排水性もよく取り外しが簡単にできるのが特徴です。
レンガや木材、タイルなど、パネル式になっていないものを敷くときは重量や耐久性に注意しましょう。
ガーデン資材をそのまま敷く
●レンガ
一面に敷き詰める際は耐荷重に注意。縁取りなどに使用して。
●木材
防水、防虫加工済のものを使用。材によって特性が異なる。
●タイル
上から乗ると割れてしまう危険が。アクセント使いがおすすめ。
●石材
色や種類が豊富な天然石を、資材の隙間に入れて変化をつけても◎。
室内と統一感を出して部屋に広がりを持たせる
●フローリングに合わせたウッドパネル
●ナチュラルテイストのテラコッタタイルや磁器質タイル
●スタイリッシュな印象のプラスチックタイル
●印象をがらりと変えるストーンパネル
●芝庭を表現できる人工芝
いくつかの素材を組み合わせてデザインしてもおもしろい。
■敷き方レッスン
あらかじめレイアウトを決定して、ベランダの隅から順に敷き詰めます。
パネル式の場合は、連結部をそれぞれのパネルの方式に合わせて、つけていきます。
[重量制限について]
建築基準法によると一般的なベランダの重量制限は、1㎡あたり180kg。
あらかじめ大まかなプランを立てて、床材、コンテナ、土の量などを計算しておきましょう。
■床材コーディネート
素材や敷き方の違いで、個性を出せる床材。
演出したいスタイルに合わせて、サイズやデザインを吟味して選びましょう。
素材にこだわって和テイストを演出
シックな黒い瓦を飛び石がわりに白い砂利を組み合わせてモダン和風に演出。
竹のフェンスで雰囲気をより盛り上げています。
憧れの芝庭が実現
パネル式の芝を利用して瑞々しいコーナーに。
白のストーンタイルと併せて、さわやかなくつろぎスペースを作り上げています。
板の目で床面をデザイン
ベーシックな木製のパネル式タイルは、板の目の合わせ方によって床面を広く見せたり変化をつけることができます。
お気に入りの床材を見つけて、理想のベランダガーデニングに近づけてみてくださいね。
次回のセカンドステップは「壁」。
スペースの限られたベランダだからこそ工夫したい、壁面の活用方法をご紹介致します。
BACK NUMBER
step1 床材~植物も自分も居心地よくなるためのファーストステップ~
step2 壁~素材、デザイン、色が空間の印象を決定づける~
step3 植栽~狭くても、地植えでなくてもここまでできる!~