お庭からベランダ、エクステリアなどガーデニング回りをスタイリッシュに演出

 

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植えて丸一年が経ったばかりのパレット・ガーデン。

昨日の朝9時、ここに到着した時、この写真にあるエキナセア'フラダンサー'が、

まるでフラダンスを踊るように風に揺れていました。それは、心のなかで歓声が上がる瞬間。それから

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同時に、その背後に穂を伸ばした カラマグロスティス 'カールフォスター'とアリウム'モヒカン'、

左右前後に揺れて、まるで「わ〜〜〜い!いらっしゃい!逢えて嬉しい〜!」と挨拶をされたように感じ

長距離運転もなんのその、本当に嬉しいことでした。その瞬間に元気チャーージ!

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なんて美しい!美しい!と思い続けになります。美術館の素晴らしい絵画やため息の出るような

オートクチュールの美しい洋服をウインドウで眺めるより、もっと美しいと感じる存在。

こちらは、東京より、2〜3週間遅れてペンステモン'ハスカーレッド'が満開に。

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ハーモニーの想像しながら植栽プランを立てていく。これが、私の仕事ですが、ここに心を

通わせてくれる優秀なヘッドガーデナーが常駐することのありがたさ!

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プランツたちも幸せそうです。

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良かった!この白い花は、バレリアナ オフィシナリス............。大大好きな宿根草です。

意外なことに、水が好きみたいなのです。

我が家の日当たりの良い特等席、高級なストレスフリーの水はけ根張り最高の土で、大型コンテナでも育つけれども、この粘土質で水はけのいまひとつの場所ではさらに元気がよく、それは箱根の湿地的性質を持つ

星の王子さまミュージアムの花壇でも、ものすごく元気がいい。もはや、コボレダネで育った株の

元気の良さは、自生種の風情。頼もしいです。いい感じにコボレダネや宿根草が宿根すると

自然界のバランスにうまく乗って、自動運転モードに入ったような安堵感あり。

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パレットガーデンでは、エキナセアのコレクションを増やしています。ひとことにエキナセアといっても

たくさんの種類があり、現在はパレットガーデンだけでも、15種類を植えています。

大失敗は、去年の春の植栽施工時、たくさんのボランティアさんにお手伝い頂いた際、花芽のない

株は、プランツタグだけが品種同定の鍵。それを同時にセットできなかったことで、また、プラスチックのタグがいつの間に風で飛んだ?

何が、どこに植わったかわからなくなり、今年は咲いた花で必ず同定をしようと話し合っている。

だから、これがエキナセア何か?

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今が盛りに咲き出したのは、エキナセア 'エキセントリック' Echinacea purpurea 'Eccentric'

咲き始めが可愛くてその途中も良し。完全に膨らんで花芯がボールになったところもユニーク。

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しかし、土壌環境が均一でない場合、同じマス・プランティングでも箇所により根の張り方が均一にいかず

同じようにパラレルに育たないことがあります。こうしたことも徐々に改良できればと。

まあなにしろ、準備をしている時は地下のことがよく見えない。

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今はモグラ・トンネルも活発。

昨日、誰かに聞いた撃退法は、駄菓子屋さんで売っている柔らかいチューインガムをトンネルに入れておくと

それを食べて窒息するとか。(真実は不明です)今は、音で撃退する方法をとっていますが、その音のない場所にただ移動するだけなのでほかに被害あり。モグラタタキのゲームのようです。エキナセアの背後のスクリーン・プランツは

パニカム バーゲタム'プレイリースカイ' Panicum virgatum 'Prairie Sky' 実際は写真よりも青っぽいです。

パニカムは穂が上がってくるのが少し遅いので、今は、カラマグロスティスの穂だけがとても目立っています。

こうして時間差で穂が上がるグラスを数種類選んでおくとグラスの庭の季節感も楽しめますね。

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オーナメンタルグラスのタテのラインに対してボールのような花の中心部の形が気持ちの良い

コントラストを作ります。それだけでは単純なので、あいだに、アンミのふわふわの葉っぱ。

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アンミはグレースランドとヴィスナガの2種類を植えていますが、どっちがどっちか今はわからない。

というのも、これもかなりタネがこぼれました。シェイプのはっきりしたプランツの間の埋め役

フィリングプランツとして有効です。

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パレットの北側には黄色い花のエキナセア パラドクサ Echinacea paradoxa

北側の斜面を上がると、このパレットガーデンを見おろす丘があり、そこから目に飛び込んでくるような感じに

この黄色い花が植わっています。

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丸い造形のエキナセアに対し、リアトリス Liatris elegance やサルビアネモローサなどの

スパイクプランツが映えるでしょう?

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エキナセア'オレンジパッション' Echinacea purpurea 'Orange Passion'

とネペタ シックスヒルズジャイアントの薄紫色が補色対比でいい感じ。なのですがここも水はけの問題で

トラブルあり。

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昨日のパレットでもっとも魅了されたのは、

エキナセア テネシエンシス Echinacea tennesseensis 'Rocky Top'

ちょっと小耳に挟んだのですが、今年はこのような薬用としても知られる原種系のエキナセアがよく売れたのだそうです。やはり、ハーブとして家庭で使う人が増えているのでしょうか?

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この、エキナセア テネシエンシス の背後にはベロニカストラム。やはり点と線のコンビネーション。

去年のこちらのブログにも、土壌環境がかなり悪かった事は、書いていましたし、先週、今週と

PIET OUDOLF さんのファイブシーズンズ(日本語版)配信もあって多くの方がハウザー&ワースの

画像をみていらっしゃると思うのですが、あの場所の強烈な粘土質!去年の6月と12月にも

行きましたが、あれから6年経ってもまだ粘土質は強烈でした。あいかわらず補色を繰り返して。

私も中之条ガーデンズのそれがわかっていたので、できる限りは、工事の前に水はけも

土壌改良の素材も投入していましたが「敵は想像以上の...」状態だったので、設計通りにはいかなかった

し、去年までは専属のガーデナーもいなかった。しかし、今年は優秀なヘッドガーデナーもついて少しづつよくなり始めています。

それにしても昨日の土曜日は美しかった!!!!!昨日おいでくださった皆様!ありがとうございました。

と、同時にこの素晴らしい景色を共有できて嬉しかったです。

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スパイラルガーデンのほうが、年数が経っているので、植物たちがすっかりsettle down

落ち着いてきました。

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だんだん自動生長モードに入り始めているかも。昨日はモナルダが元気だったし、いまでは勝手に

コボレダネで増えたスティパ・テヌイシマ  Stipa tenuissima 'Angel Hair' 美しくて

みなさまがその名前を知りたがります。7月には、プランツタグをセットして行きます。

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2週間前前は濃いピンクの花が美しかったクナウティア がタネになって色彩を失っていましたが

これも美しい!!!といいますか、カッコいいですね。

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植物に関して最後の写真は、

タリクトラム フラヴァム グロウカム Thalictrum flavum ssp. glaucum

背の高い植物、花壇のうしろに植えましょうとよく記載されている代表格ですが、

あえてこのレースのような隙間を生かしてレイアープランティング。このプランツ越しに

向こうの景色を楽しむように植えています。

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ここのエリア、アリウム ミレニアアムなどがまだこれから!

次回、7月もさらにさらに、さまざまな宿根草が咲いてきます。

いまのところ、7月1日前後(天候次第で変更)と7月21日前後を予定しています。

今年の梅雨はいつ頃までつづくでしょうか?

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吉谷桂子

英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。7年間英国に在住した経験を生かしたガーデンライフを提案。さまざまなイベントや雑誌などに出演するほか講師を務め、著書も多数。また国際バラとガーデニングショウやレストランなどの植栽デザインを担当。2013年春にファッションブランド「Shade」を立ち上げた。


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