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専門家吉谷桂子のガーデンダイアリー ~花と緑と豊かに暮らすガーデニング手帖~

私にとっては、イネ科のグラスもサンセベリアも花(?)です...

吉谷桂子

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スティパ・ギガンチア:Stipa gigantea :イネ科 耐寒性宿根草

初めて見た何十年も前から、ずっと、ずっと私が長い間、憧れ続けているオーナメンタルグラスです。

10年ほど前にも、駒場東大にあった私のブランドショップの庭に、土はすべてバイオゴールドのストレスフリーにして

最大の配慮で植えたのですが、植栽から2年ほどでお店がクローズしたため、生長に時間のかかる

この大きくなる株の未来を見ることができませんでした。

手もいれてあげなければ綺麗にはなりにくいので。12センチポットの行末を確認できずに、最後に見た時は..

やはりただの雑草のように見えていました。どことなく、生きてはいましたが。

この写真は北イングランドのトレンサム・ガーデン。昨年撮影。

かっこ良かったです。それでやはり、どうしてもと、去年帰国してすぐ、7月に注文。

さて

それで一年育ててきました。この手の植物を育てるには、条件があります。

まず、

⚫︎ 広い大きなスペースが必要。(株の周囲にほかの生長の早い植物が植わらない。覆わないこと。根の張るスペースも十分に。

⚫︎ 日当たり。多湿にならない。広がりのある風の通る場所。でもとにかく広さ、オープンであることが重要です。

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な〜んていっておいて、ウチではこんなスペースしか与えられない。笑われちゃいそうですね!

直径30センチ以上はあるウイッチフォードの素焼き鉢ですが。乾燥に強いかというと、根がしっかりと張れている場所では、地面の奥まで根が届いていることでどうにか、表層的な乾燥にも生きるけれども、植木鉢には限界があり。

そして、↑の株は、水捌けの悪かったらしいポリ鉢/直径20センチにまるまる1年間、いたもの。

購入時の株が直径12センチでしたから、直径20センチに植えたこと自体、最初の年はそれでよかったでしょうが。

全部で三株買ったので、それぞれ違う環境で試験栽培をしてきました。

そのうちのスリット鉢でもっとも日当たり風通しの強い場所にあり、わずかな スリット鉢の下に用意されていた地面に根を生やすことで育っていた株が1番大きくなりました。やはり根がのびのびと伸ばせる場所でないと、立派に大きくなれない種類はいろいろあります。

その最ももっとも立派に大きく育ったものを、先日代々木のクラウドガーデンに植えてきました。

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メンテナンススタッフの大用さんが写真を撮ってくれました。本当は、剪定した花茎を編んでリース状に丸くマーキングをしたかったのですが、数が足らず半円のシルシは、このなかに春咲きの小球根イフェイオンなどを植え戻しています。

要するに、この印の中には何も植えないでねー「Please keep!」という意味。

さあ!この株が来夏にはどうなるでしょうか!!!

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そして、我が家に残った、この一年で育たなかった子は、環境を新しくて、これから大きくなるでしょうか!!!

そしてもうひとつ。やはりスペースが足らなかったのと風通し、日差しの関係で葉も偏って倒れてしまった

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ミューレンベルギア カピラリス。これも20センチから30センチポットに植え替えを。

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植え替え終わってから、光の方向に傾いていた葉群を360度に散らしてこれからはなるべくよく陽のあたる場所で様子を見ることに。ベランダの端っこにあったのも悪かったですね。今度は広々明るい場所に!

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↑代々木では、10月中旬頃に赤恋ピンクの穂が上がります。このようになってくれることを願いつつ。

ピンクで咲いているのは、アネモネ パミナ。

狭い私の庭にもマイクロクライメイトがあって、家の壁に近い場所と、ベランダの南向きの最も先端の場所では全く環境が違います。

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そして、もう後、幾株か。植え替えしたり、その後の生長が嬉しいものなど。

植物がその環境にあって、すくすくと育つ姿を見ると、なんとなく幸せな元気な気持ちになれる。これも1つのバイオフィリアでしょうね。そんな話も含めて今週9月24日には、「花と暮らす」がテーマの講座

NHKカルチャー さいたまアリーナ教室にて 開催します!

https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1294879.html


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吉谷桂子

英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。7年間英国に在住した経験を生かしたガーデンライフを提案。さまざまなイベントや雑誌などに出演するほか講師を務め、著書も多数。また国際バラとガーデニングショウやレストランなどの植栽デザインを担当。2013年春にファッションブランド「Shade」を立ち上げた。


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