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ガーデンスタイリング

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人気ブロガー「風景」をつくるガーデニング術

ネットでオープンガーデン、2021京北バラ園(六ヶ畔・花簾庭)〜前編・今年の見どころ〜

ひで

2021年、今年のバラシーズンも昨年に続き、コロナ禍のため、本来のウキウキしたシーズンではありませんでした。

少し前の記事で、我が家の自宅ガーデンのバラ庭の2021年、今年の様子をご紹介しましたが、

今年は、コロナ禍に加え、バラシーズンは長雨続きで、特に週末の土日に雨が降ったこともあり、

まったく散々なシーズンだったように思います。

そんな中、我が家のある奈良市より半月ほど開花時期が遅い、僕がデザインを担当させてもらったバラ園、

京北バラ園(六ヶ畔・花簾庭)を見に行ってきましたので、今年の様子をレポートしたいと思います。

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昨年も、ちょうどこの時期、「ネットでオープンガーデン・京北バラ園」と称して、

前編(前年との比較)、後編(京北バラ園の見どころ)と、2回に分けてご紹介させていただきました。

今年も、撮影してきた写真の点数が多いので、前編・後編の2部構成で、

京北バラ園の魅力をお伝えできればと思います。


今回の前編では、まず、今年2021年の京北バラ園の見どころをご紹介したいと思います。

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こちらは、京北バラ園・花簾庭の代名詞とも言える、つるバラ・群舞・群星によるバラの滝ゾーン。

近くを流れる上桂川の堰(六ヶ堰)に触発されて、堰を流れ落ちる水をバラの花で表現しています。

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反対側からのアングルです。

元々、ここは使われなくなった田んぼ、いわゆる休耕田をバラ園に作り替えているのですが、

稲作の田んぼは水を張るように作られているため、土地全体が全くフラットであったので、

そのままバラを植えると圃場のようになってしまうという懸念があって、

棚田の段差を活かして、上の段から、つるバラの群舞・群星を枝垂れ咲くようにデザインしました。

今年は、手前の園路近くまで上手く垂れ下がって、より水が流れ落ちる様に近い風景が出来ていると思います。

早春に行うつるバラの誘引作業がポイントで、今年はとても上手く仕立てていただいたと思っています。

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今年、もうひとつ上手く行った点が、群舞・群星のトップの高さがいつもより少し低かったことです。

写真では少し分かりにくいかもしれませんが、群舞・群星の滝の向こう(奥)、棚田の二段目には、

調子の悪くなったバラを養生しているエリアがあって、そこにはパーゴラが設置され、つるバラを誘引しています。

群舞・群星の滝のトップの高さが例年より少し低くなったことで、奥のパーゴラに誘引したつるバラが見えるように

なり、より奥行き感のある風景になりました。

このあたりは、実際に現地を訪問していただけると、より分かりやすいかなと思います。

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もう一点、上手くいったエリアが、メインエントランスを入って左側の大型の八連のアーチです。

4枚ある棚田の奥へ、メンテナンス用の軽自動車が入れるように、インターロッキング仕上げの路面があるのですが、

その上部に、非対称の家型をしたオリジナルデザインのアーチを8つ設置しています。

一般的な円弧型のアーチではなく、ここ京北の里山の雰囲気に調和するように、切妻屋根型にデザインしたものです。

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一番手前側から奥を見たアングルです。

つるバラをここに地植えして丸4年が経ち、非常に旺盛に生育しているのですが、品種によっては枝を伸ばし過ぎて

開花期に茂り過ぎて美しくなかったのですが、今年は、かなり枝数を減らして誘引しました。

そのおかげで、例えば一番手前右側の薄紫色の花のつるバラ、マニントン・マウブ・ランブラーも例年よりすっきりと

上品に咲いているかなと思います。

また、遅咲き品種で、例年、他のバラと開花期が合わなかったつるバラ、ブルーマジェンタを別の場所に移植し、

代わりに、イングリッシュローズのつるバラ、モーバンヒルに入れ替えました。

移植したバラは、まだ本調子ではありませんが、上手く活着してくれたので、来春には期待できるかなと思います。

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こちらは、前から2番目のアーチ付近。

右側のピンク・ギスレーヌ・ドゥ・フェリゴンデというつるバラが美しく咲いて、とても評判でした。

柔らかく咲く、この品種の特性を活かした誘引もとても良かったと思います。

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アーチを斜めから見たところ。

アーチ手前には、小花の多花性のつるバラを配置していますので、可愛らしい雰囲気になっているかと思います。

アーチ右側の手前が、ピンクギスレーヌ、2番目の白い花は、ランブリングレクターというつるバラ。

とても美しいバラですが、刺がきつく、誘引がとても大変なつるバラなのですが、

こちらもとても上手く誘引してもらっています。

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アーチの後方は、濃いピンクや赤い花の咲く品種のつるバラを配置しています。

バラ園を設計した当初、バラの品種選定の際、確実に咲く有名品種を入れておこうと保険を掛けたエリアです。

スパニッシュ・ビューティ、パレード、アンジェラ、キング・ローズなどの定番品種を配置していましたが、

今年一部変更をしました。

アーチの奥から2列の両側に配置していたアンジェラを2本とも抜いて、別のつるバラに入れ替えしました。

アンジェラというバラは、日本ではつるバラ扱いされますが、ヨーロッパではフロリバンダに分類されています。

京北バラ園のこの家型アーチの最上部は約5mもあるため、アンジェラでは、アーチのトップまで届かないと

判断したためです。

代わりに、オールドローズゾーンから、つるバラ扱い出来る品種に入れ替えました。

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アーチの両側に配置していた2本のアンジェラは、アーチ後方にシュラブ的な見せ方で植え直してもらいました。

このように、試行錯誤を繰り返しながら、より理想に近い風景になるようバラの配置替えを行っています。

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八連アーチの一番奥から、メインエントランス方向を見たアングルです。

誘引の際、枝数を少なくした関係で、例年より花数は減って、ボリューム感がないように見えますが、

むしろすっきり、上品に見えるので、良かったかなと思っています。

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八連アーチを横方向、オールドローズゾーン側から見たところです。

左から2番目のアーチの手前側は、花期が合わないブルーマジェンタからイングリッシュローズのつるバラ、

モーバンヒルに入れ替えたので、今年はまだ本調子ではなく、来年に期待です。

八連のアーチは、振れ留めのため、横方向を鉄筋で繋いでいるのですが、その横方向の鉄筋を伝って、

アーチとアーチを繋ぐようにつるバラを誘引しています。

白い花のつるバラ、ランブリングレクターがその一例です。

来年は、アーチ一個おきにつるバラを両側に広げるように誘引しようという方針を、スタッフで確認しました。

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こちらも、今年上手く風景が作れたエリアです。

一見すると家のように見えますが、こちらはつるバラ用のパーゴラです。

一般的なフジ棚のようなパーゴラでは、京北の里山風景には馴染まないと思い、周囲の家並みと調和するように

家型のパーゴラをデザインしました。

その家型パーゴラの側面を使っていくつかのつるバラを誘引しているのですが、東側の壁面には、

八連アーチゾーンにも導入しているつるバラ、白い小花の咲く、ランブリングレクターを誘引しています。

今年は、壁面だけでなく、屋根の上にも引っ張るように誘引してもらっていますが、雪が積もったように見え、

とても美しかったです。

ただ、このランブリングレクターというつるバラ、刺が鋭く、生育も旺盛なため、誘引がとても大変なのですが、

「制圧」という表現がピッタリなのですが、うまく制圧してもらって素晴らしい風景ができました。

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こちらは、家型パーゴラを真横から見たアングル。

右側にランブリングレクター、左側には、メイクィーンというこれまたモンスター級のつるバラを誘引しています。

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家型パーゴラを裏側(北側)から見た全景です。

手前側(右側)コーナー部分には、つるバラ・フランソワジュランビル、イングリッシュローズのスノーグース、

コンスタンスプライを誘引しています。

バラが旺盛に生育し過ぎて、壁面のスペースがなくなって来たため、

スノーグースはこの冬には別の場所に移植することにしました。

逆サイドのコーナーからは、イングリッシュローズのモティマーサックラーというつるバラを

屋根の上に持ち上げて誘引しています。

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こちらは、家型パーゴラの西側の側面。

家型パーゴラの下は、少し木陰になるので、テーブルとチェアを置いて、

スタッフや来訪者の方が休憩できるようにしています。

手前側(写真右側)コーナーからも、モンスター級のつるバラ、メイクィーンを側面から屋根に持ち上げるように

誘引しています。

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こちらは,南側から見た全景。

パーゴラの両側から、つるバラメイクィーンを屋根に持ち上げるように誘引しています。

植栽して4年が経ち、ようやく屋根の上で咲かせられるようになってきました。

後数年で、屋根全体を覆い尽くすように咲かせることができるのではないかと思っています。

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こちらは、家型パーゴラの南側、前面道路(国道477号線)に面した駐車場側の木製フェンスとの間の園路です。

このエリアには、左側の壁面には、和の雰囲気を持つつるバラ、パーゴラの足元には、F&Gローズを中心とした

和バラを植栽しています。

今年は、4月に入ってからの遅霜の影響により、この和バラゾーンと後で述べるイングリッシュローズゾーンに

大きな被害が出ました。

和バラゾーンのバラは枯れ込みが入り、切り戻したりした関係で、今年の開花期には咲かなかったのが残念です。

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こちらは、和のテイストを持つつるバラを誘引した木製フェンス。

今年は、壁面の上の方でばかり咲いて、壁面全体で咲かせる事ができなかったのが残念です。

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和のつるバラゾーンから、バラ園のメインエントランス方向を見たアングルです。

手前が、の雰囲気のつるバラ、長い木製フェンスの途中から色鮮やかなイングリッシュローズを中心とした

つるバラへと変化していきます。

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このあたりが、色鮮やかなイングリッシュローズを中心としたつるバラゾーンです。

手前(左)から、スピリットオブフリーダム、ゴールデンセレブレーション、モーバンヒルという

イングリッシュローズの名花に加え、発色の良いオレンジ色のサンセットグロウなどが見えています。

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バラ園のメインエントランス付近のイングリッシュローズゾーンの様子です。

色鮮やかなイングリッシュローズの花色を一層引き立てるために、バラにはないブルー一色の宿根草・サルビアを

園路のエッジ部分に植栽しています。

今年は、ブルーサルビアは昨年よりは旺盛に育っていたのですが、肝心のイングリッシュローズの方が

遅霜の影響で枯れ込んだため、ピンチしたり切り戻したこともあって、樹高が低く、ボリューム感がありません。

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エントランス方向から、家型パーゴラ方向を見たイングリッシュローズゾーン。

一見するとそこそこ咲いているように見えますが、昨年の写真と見比べると一目瞭然、とても貧弱でした。

このあたりは、来期に向けての反省と課題ということで、後編で「ここ直近の3年間の比較」と題して

レポート記事を書いてみようと思っています。

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少しアングルを変えて、園路側から見たイングリッシュローズゾーン。

エントランスゲートを入ってすぐのこのエリアが、京北バラ園の一番のビューポイントになりますので、

ここを如何に上手く咲かせられるのかが、重要になってきます。

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昨年は、土の部分がほとんど見えないほど密に咲いていたのですが、今年は土の部分が顔を覗かせています。

毎年、新たな課題が見つかって、なかなか理想の風景に到達するには時間が掛かります。

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こちらは、香るバラを数多く導入しているオールドローズゾーンから、群舞・群星の滝ゾーンを見たアングル。

オールドローズゾーンも、いくつか不調のバラがありますが、総じて、うまく行ったのではないかと思います。

バラ園を作り始めた当初、バラがまだ小さかったため、風景的に寂しかったために導入したリキュウバイ(写真左)

が旺盛に生育してきたため、後方の群舞・群星の滝を隠すようになってきたため、

こちらもこの冬には、別の場所に移植する方向で検討しています。

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ロールドローズゾーンのシュラブ樹形の品種のバラは、園内に配置した岩を乗り越えるように誘引しています。

群舞・群星の滝と同様、バラ園の横を流れる上桂川の水の流れをバラの花で表現しています。

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こちらは、和の雰囲気のあるつる一重咲きのつるバラを集めたゾーン。

写真は安曇野というつるバラで、スタッフの遊び心で、ふんわりと球体のように誘引されています。

とても印象的な風景でした。

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こちらは、群舞・群生の滝の後方、棚田二段目にある、圃場のような場所です。

元々、バラ園のオーナーがブルーベリーの苗を育てていたエリアで、獣害対策で作られたネットフェンスの存在を

隠すために、背の低いパーゴラを設置しています。

こちらには、我が家で育てていて、大きくなり過ぎて一般の住宅では育てるのが困難なモンスター級のつるバラ、

ポールズヒマラヤンムスクやドロシーパーキンスを移植させてもらいました。

移植の際、かなり根を切ってダメージが大きかったせいで、なかなか上手く咲いてくれませんでしたが、

徐々に回復基調にあるかなと思います。

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こちらは、一時調子を崩したため、養生のためにこちらのゾーンに移植したつるバラで、フランソワジュランビル。

樹勢も回復して、たくさんの花を咲かせてくれました。

こちらもスタッフが、美しい簾スタイルに誘引してくれて、まるでバラのカーテンのようです。

今まで、このエリアはバックヤードのような位置づけでしたが、今後は積極的に見ていただけるよう

仕立てて行きたいと考えています。


如何でしたでしょうか?

今年2021年の「京北・香りの里/六ヶ畔・花簾庭」(通称:京北バラ園)。

新型コロナウィルスの感染予防のため、今年は積極的なPRはしませんでしたが、

地元・京北のオープンガーデンに参加させていただき、約10日間、無料公開されました。

昨年より短いオープンガーデンの期間でしたが、それでもたくさんの方がご来訪いただいたようです。

是非、また来春にはベストな状態で見ていただけるよう、準備していきたいと思っています。

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【 京北・香りの里 六ヶ畔・花簾庭(京北バラ園)について 】

   住所:京都市右京区京北比賀江町烏谷口(からすたにくち)

        (京北町にある皇室ゆかりの御寺・常照皇寺に向かう国道477号線の左側にあります。)

   開園時期:毎年5月中旬~6月中旬頃の土日、10:00~16:00

        秋バラのシーズンの開園日程は未定

          ※ 個人の私庭につき、開園時期、時間については、変更になる場合があります。

            入場無料(予定)、駐車場7台有り

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ひで

『進化する庭、変わる庭』をテーマに、庭歴5年目。本業は街づくりコンサルタント、一級建築士、一級造園施工管理技士、登録ランドスケープアーキテクト(RLA)。土面の殆どない庭で、現在約120種類のバラと、紫陽花、クレマチス、クリスマスローズ、チューリップ、芍薬等を育成中。僕が自身の庭を創り変える過程で気づいたこと。それは、植物の持つデザイン性と無限の可能。そして、都市部の限定的な庭でも、立体的な空間使用、多彩な色遣い、四季の植栽の工夫で、『風景をデザインできる』ということ。個々の庭を変えることで、街の風景も変えられるはず…。『庭を変え、街の風景を変えること』が僕の人生の目標、ライフワーク。ーー庭を変えていくことで人生も変えていくchange my garden/change my lifeーー

個人ブログChange My Garden

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