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専門家吉谷桂子のガーデンダイアリー ~花と緑と豊かに暮らすガーデニング手帖~

冬の庭で初夏の庭に思いを馳せる 次に植えたい植物

吉谷桂子

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秋は来年の庭に向けて新たな植物、樹木、灌木、宿根草、冬越しのできる一年草、秋植え球根を

植える、実は一年でもっとも忙しいタイミングでしたが、それもほぼ今年度は終了。

しかし、うっかりしたことや、やりそびれたことは山ほどあって、私の場合では

はままつフラワーパークでうまく育って植物をほかの庭にも植えてみたいが、それは 

1)環境が変わることでどのように育つか。どうかな?と思う間にタイミングを逸する。

2)この秋、それは手に入るのか。今在庫なし。手に入らない。

みたいなことで、すんなりと選ぶことも、植えることもできずに、また来年のチャンスを

待たなくてはならないことがあります。

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暑さでいえば、なかなか厳しい環境の はままつフラワーパークで3年前に植えたクランベ・マリティマ

が、この春4月下旬に見事でした。

以前、イギリスやオランダのガーデンで見て、これを自分のデザインする庭に植えてみたい。

そう思っても、高温多湿な日本の環境でどうだろうか。手に入りますか?ああ、ありません?

だれか持っている生産者さんを探してみようか。

ある程度の情報はネットでも手に入りますが、それはもう、実際に、試してみるしかないのです。

過去三十年間の私のガーデニング履歴はそうやって経験値を上げるほかなかったのですし。

さて、一番上の写真、ダッチ・アイリスは、10数年前に六本木のミッドタウンにレストラン「ボタニカ」が

完成というときに植えた。それが葉っぱも美しく見事だったので、暖地、水捌けよければ空気の高温多湿は

大丈夫とわかる。以来、いろいろなところに植えてみますが、その結果はいろいろです。

適地適草。同じ日本でも、いえそれこそ、狭い私個人の庭でも、環境によっていろいろです。

だから植えてみるしかなし。

ところが余裕がないので 時間も予算も。絶対に大丈夫。という宿根草や灌木から選んでいると漏れる場合あり。

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絶対に大丈夫と思っていたので、代々木公園には5種類ほどのシュウメイギク、アネモネ フペンシス。

Anemone hupehensis var. japonica とハイブリッドも入れてその園芸種を合計208株植えました。

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アスチルベも、日当たりが微妙なエリアで72株。オミナエシとオトコエシ 120株

デスカンプシアとカールフォスター合計120株 パニカム・ヘビーメタルとノースウインド合計48株

怪しいかもしれなかったので、モリニアは6株。長い雨や台風とか、今後も予想される激甚災害の予兆は

いつも感じているので、見た目喜ばしく、しかも、丈夫な植物を優先して探して選んで、

そしてこの秋は代々木に植えました。

ちなみにクランベ・マリティマは コーディフォリアほど大きくないし根も深くない、

難しいところは少ないようでシルバーブルーの葉っぱが装飾性十分。

温暖地でも、十分に水捌け通気の良い庭で。

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それから、アンジェリカ。この写真のアンジェリカは ピート・アウドルフさんの庭で見かけた。

でも、詳しい名前は不明です。

ベス・チャトーさんのところでベスさんが愛おしそうに育てていた Angelica gigasは韓国原産。

そして、このたび手に入ったのは、

ノダケ Angelica decursivaを 代々木公園に。とリクエストしていたけど

最後にリストにいたのは、Angelica sylvestris 'Vicar's Mead'  あれ?ヴィカースミードだった?

100種類ちょっとの注文のなかにはなんだか、途中混乱したのもあったようで。

さて!いずれにしても、来春。

どんなふうに育つでしょうか?土壌改良やコンディションは最善を尽くせたと思いますが。

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どうか?うーん?と、気になってしばしば通ってしまう代々木公園。

原宿門から歩いて右手、2−3分です。


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吉谷桂子

英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。7年間英国に在住した経験を生かしたガーデンライフを提案。さまざまなイベントや雑誌などに出演するほか講師を務め、著書も多数。また国際バラとガーデニングショウやレストランなどの植栽デザインを担当。2013年春にファッションブランド「Shade」を立ち上げた。


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