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専門家吉谷桂子のガーデンダイアリー ~花と緑と豊かに暮らすガーデニング手帖~

新たなガーデニングのトレンド オランダガーデンツアー

吉谷桂子

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「ナチュラルな花の庭」の代名詞にもなっている「イングリッシュ・ガーデン」ですが

21世紀に入って、そのイングリッシュガーデンにも、変化が起きています。

温暖化の影響、賃金の高騰や人手不足などが主な原因。とは、いいたくないけれど、

庭で費やすべき労力を減らす傾向。それは、明らかな事実だと思います。

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それと、20世紀の終わりにイギリスに起きたモダンブリティッシュのムーブメント。

そんなモダニズムに対するトレンド感、イギリスの人々の好みの変化...も、

大きく影響していると、私個人は感じています。

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日本のイングリッシュガーデンファンは根強く、古き良きイングランドのイメージ

(バイゴン・イングランド)を愛する面が、色濃く残っているように感じますが、

チェルシーフラワーショウのデザイントレンドを見ても、「バイゴン・イングランド」のムードは徐々に消えて行った。90年代の終わり頃に消えた印象です。

では、結論は、どういうこと?

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手間のかからない、生態環境にあった、宿根草を中心に。という動き。

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バラは手間をかけるからこその栽培の楽しみがありますが。

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実は、手間のかからない植物を中心の庭で、眺めの美しさを。

という、今のムーブメントが始まって20年近くなる。

それが、Dutch Wave オランダの波。

実は、その源流をたどる。というのが、長くなりましたが

今回の吉谷プレゼンツ「オランダ ガーデンツアー」です。

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ちょうど、ピート・アウドルフさんがイギリスで注目されるようになって

20年ほど経ちます。ということもあって...。ただ、その前に、恥ずかしながら、

オランダのモダンガーデンに対しての認識が、あまり私に、なかった。

なので、視点を広げて勉強するほど、面白くなってきました。

たとえば「モダニズムの母親」と呼ばれてきた、ミーン・ルイス。

先だって、国バラでは、1950年代をテーマの庭を作りましたが、まさに

ガーデンデザイナー。ミーン・ルイスは、1999年に94歳で亡くなっていますが

ミッドセンチュリーの「モダニズムの母親」。私は、最近まで知らなかった。

オランダのガート・ルードジーキルだ。というか、ジーキルの影響を受けた

女性ガーデンデザイナー。実際におじ様とジーキルが知り合いだったとか。

ミーン・ルイスの記述は日本語では、見つからなかったので、これから少しづつ

日本語にしていきたいと思いますが

She was popularising the mass planting of ornamental grasses and herbaceous perennials

そうだったのか。

ドリフト・プランティングがジーキルなら、マスプランティング(あるいはブロックプランティング)

は、ミーン・ルイスだったのか。

いまや、世界のガーデン界でカルト的人気を誇るピート・アウドルフ氏が、

実は、多大なるミーン・ルイスの影響を受けていたというのも、ポイントです。

とにかく、いろいろ視野を広げて勉強してみましょう!というツアー。

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オランダツアーは二度目。その前には、ミセス誌の取材でオランダへ。

だから、そうとうのレンブラントライト(キアロスクーロといわれる自然光線の効果を用いたレンブラント作品)。に関してはおまかせ!と言いたいほどですが

庭に関しては。知っているつもりが、知らないことが多く...。

いや、だからぁ!知らないことが多すぎる。オランダの庭。

キューケンホフだけじゃないのでした!なので、ここ数年ちょっと焦っていた。

早くちゃんと知りたいと。有名じゃない、素晴らしいものを掘り起こす。

というのも、私のプリンシパルのひとつ。

現代の、世界中の庭に大きな影響を及ぼしている、ピート・アウドルフ氏だけでなく、

「モダニズムの母親」と呼ばれてきたミーン・ルイスの庭を見ないで現代の庭が

語れるのか!? 語れませ〜ん。

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Tuin Mien Ruys ミーンルイス庭園。

彼女は 70 年以上に渡って自分の庭を作り続けてきましたが、

「モダニズムの母親」と言われる所以の、最高の風景デザインを創造してきたと

いわれています。

なにぶん私の撮った写真もないので。ごめんなさい。資料だけ。

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M(この写真は昨日の Shade 駒場です)

彼女のスタイ ルはモダン建築的なスタイルが基本になっていますが、植栽は緩やかで

自然主義的といわれます。

とりわけ、現場の彼女の庭は、現代のインダストリーを反映したコンクリート構造、

実験的で先鋭的な植栽でも知られているとのこと。

彼女の庭園は、DutchWave の創始者や世界中のデザイナーに、インスピレーシ ョンを

与えたと言われるのですが、私は、写真でしか知らないのです。

かなり英語の通じるオランダですが、読み物は、フラマン、オランダ語多し。

かなりチンプンカンプンです。

なので、おまかせ安心のスケジュー済のバスツアーで。

宿泊のホテルは、すべて厳選の四つ星です。

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6月1日から、申し込み開始です!!!

http://www.7cn.co.jp/7cn/culture/cc/news/2018/05/-dutch-wave.html


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吉谷桂子

英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。7年間英国に在住した経験を生かしたガーデンライフを提案。さまざまなイベントや雑誌などに出演するほか講師を務め、著書も多数。また国際バラとガーデニングショウやレストランなどの植栽デザインを担当。2013年春にファッションブランド「Shade」を立ち上げた。


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